（2020.12.7執筆）
2020年12月6日、ドコモから新料金プランとなる「ahamo」がリリースされた。
菅内閣たっての要請ということもあり、大手3キャリアの中で近年負けが続いているドコモが、他2社に先行して値下げに踏み切ったという格好。
ahamoは月額2980円という、楽天モバイルに明確な対抗姿勢をとる金額が設定されていて、携帯通信業界が大いに盛り上がっている。
つい先日、このブログを書き始めるきっかけとなった「iPhone＋楽天モバイル」について記事にしたばかりなのでタイミング悪すぎて衝撃だけど、
- 楽天モバイルを検討しているところだった
- 楽天モバイルとahamoどっちがいいか悩んでいる
という人に向けて、しっかりとahamoを検証していきたい
ドコモの新料金プラン「ahamo」
まずはahamoの報道発表内容を確認する。
大きなポイントを以下にまとめてみた。
◆メリット
- 月2980円の１プランのみ
- データ通信量は月間20GBまで高速通信。20GB超過時の速度制限時は最大1Mbps
- 1回あたり5分までの国内通話無料
- 海外でも20GBまで追加料金不要
- MNP転入、転出手数料不要
◆デメリット
- 契約はインターネットからのみ可能
- ドコモのキャリアメール「xxx@docomo.ne.jp」は使えない
- ドコモのファミリー割引は適用されない
◆その他
- ahamoはドコモのサブブランドではなく、ドコモの1プランとしての利用
- サービス提供は2021年3月から（すでにドコモを契約している人でもMNPの手続きが必要）
- 2021年5月からはドコモを契約している人はMNPの手続きが不要でプラン変更が可能
メリットの破壊力がすごい。これまでも格安SIMなど安いプランはあったけど、ドコモという業界のボスみたいなところが値段を大幅に下げてきたことへのインパクトが大きい。
ソフトバンクはワイモバイル、auはUQモバイルといったサブブランドで低価格を提供しているけど、ahamoはこのサブブランド2社よりもさらに安い。
個人的には…だけど、海外でそのまま使えて追加料金不要というのはとてつもないメリットで、渡航前に海外のSIMを入手して設定を済ませておいたり、現地の空港でSIMを買って、設定に悪戦苦闘、、みたいなことをしなくて済むのは日本の携帯業界もここまで来たかって感じで驚いてる
楽天モバイル涙目？楽天モバイルの優位性が崩れる
「ahamo安すぎる！ahamoにしたほうがいいよね？」
「ahamo強すぎて楽天もうダメなんじゃ。。。」
簡単に楽天モバイルとahamoを比較するとこんな感じ。
| 楽天 | ahamo | |
|---|---|---|
| 料金 | 2,980円／月 | 2,980円／月 |
| データ通信 | 無制限 （KDDIローミングエリアは5GB/月） | 20GB／月 |
| SIM規格 | 物理SIM eSIM | 物理SIM |
| 国内通話 | 無料 ※専用アプリ「Rakuten Link」利用が条件 | 5分間無料 |
| 海外ローミング | 2GB／月 | ○（追加料金無し） 海外82の国と地域 |
確かにahamoに設定された月額2980円という金額は楽天モバイルに合わせてきている。
CMで米倉涼子が「日本のスマホ代は、タ・カ・ス・ギ・ル！」と言ってるように、楽天は圧倒的な料金面での優位性があったんだけど、今回ahamoがその優位性も崩してきた。
「通信エリア、回線も微妙だし、楽天を選ぶメリットってある？」
それどころか、頑張って今年から新規参入して、一生懸命基地局を建設中の楽天に対してあまりにもひどい仕打ちじゃないの。という気がしないでもない。
楽天モバイルだってまだまだ負けていない
とはいえ、楽天モバイルだって負けていない。ahamoは確かに魅力的ではあるけど、楽天モバイルにはまだまだ大きなメリットがあると考えている。
楽天モバイルは１年間無料
楽天モバイルは月額2980円とahamoと同料金だけど、先着300万人限定で1年間無料でサービス提供されている。楽天の無料期間においては、ahamoも太刀打ちできない低料金であることは間違いない。
人生において固定費はとにかく下げることが望ましいけど、楽天を1年間利用すれば、ahamo1年分の35760円浮くことになる。
前回の記事で説明した、格安SIM＋楽天モバイルの組み合わせにした場合、格安SIMが仮に1500円だとしたら、
『35760円－18000円＝17560円』
と、ahamoを1年間契約するよりも17560円安くなる。
ahamoへの切り替えはまだ始まっていない
ahamoへの切り替えは2021年3月から。今すぐに固定費を見直したいって人は3月まで待つ必要がある。それまでの固定費を考慮すれば早々に楽天モバイルか、格安SIM＋楽天モバイルに切り替えてもらうことで短期間でも支出を下げることができる。
楽天モバイルは無制限通信。ahamoは20GBの制限あり
一番の差別化ポイントとしては楽天モバイルは通信は無制限ということ。
以前であれば20GBは十分な容量と考えられていたけれど、動画視聴が当たり前になった現代においては、youtubeのヘビーユーザなどは簡単に20GBを超えてくる可能性がある。
わたしも楽天モバイルを契約してから、外出先でyoutube再生することにためらいがなくなり、ストレスフリーを体感している。
一人暮らしの人なんかは、自宅にインターネットを引くメリットが少ないから、スマホだけでインターネットが完結するのがお財布にも優しい。
大容量を求めるなら楽天モバイルは最善の選択肢といえる。
ahamoがeSIMに対応するかは現時点で未定
こちらも前回記事で解説したeSIMについて、現在対応している日本の通信会社は楽天モバイルとIIJのみ。IIJはデータ通信専用プランだけがeSIMに対応しているから、携帯通信会社としては実質楽天モバイルだけが対応していることになる。
二つの電話番号を使い分けることができるので、ビジネス用途など幅広い使い方に役立ちそうだ。
楽天モバイルにはSPUという強い援軍がいる
これは本筋とは違うけど、楽天モバイルを契約すると、楽天市場でのお買い物をした際に、毎回＋１％のポイントが還元されるようになる。
楽天市場で仮に毎月10万円買い物をすると、1000円分のポイントが増える計算になるから、楽天モバイルの実質料金が1980円に。という考え方もできる。
※ちなみにこの楽天ポイントアップの制度をSPU（スーパーポイントアッププログラム）と言って、身の回りのありとあらゆるサービスを楽天に切り替えることを「楽天経済圏で生活する」と言ったりする。
結論
楽天モバイルを優先的に検討する価値はある
ahamoは業界大手のドコモが打ち出した業界最安レベルのプランで衝撃は大きい。だけど楽天モバイルだけにしかないメリットもあって、ahamo一択じゃないことはお伝えしたとおり。
楽天モバイルとahamoのメリット・デメリットを十分に比較して、自分に必要なポイントで判断するのがいいと思う。
楽天モバイルの無料期間が終わったころに、ahamoの評判を見て乗り換えを検討すればいい
楽天モバイルは1年間無料！これはどう考えても大きすぎるメリット。
ahamoにすぐ乗り換える必要もないから、まずは楽天モバイルを契約して、1年間は月々のスマホ代を抑えつつ、ahamo含めた各社の対応をじっくり判断するのが賢い選択しなんじゃないかなと個人的には思う。
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